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補聴器によくある勘違い!補聴器本来の役割と限界

「補聴器を使えば言葉がはっきり聴こえる」

このような言葉を聞いたことはありませんか?実はこれ、間違いです。

補聴器を使用する上では、「純音聴力」「語音聴力」の2つが重要となります。純音聴力とは、どれくらいの音の大きさで聴こえるか、語音聴力(語音明瞭度)とは、どれくらい言葉を聞き取れるか、ということを意味します。

補聴器本来の役割は、”純音聴力”を補うことであり、語音聴力を補うことではありません。言い換えれば、「語音明瞭度」を補聴器で改善することは難しいということです。補聴器を使用して言葉がはっきりするかどうかは、補聴器を使用する方の「言葉を聞き取る力」に依存します。

年齢を重ねると腕や足の筋肉が衰えるように、言葉を聞き取る力も少なからず衰えてきます。高い靴を履いたからといって、昔のように走ることはできませんよね。これと同じで、いくら高い補聴器を使用したとしても、昔のように「早口」や「ボソボソ声」の言葉を聞き取れるようにはなりません。

補聴器の基本的な考え方は、補聴器によって音を増幅し、「適切な音量」で、その方の語音明瞭度を最大限発揮することを目指します。極端な例を言えば、語音明瞭度0%(言葉を全く理解出来ない)の場合に補聴器を使用しても、言葉を聞き取れるようにはならないのです。

適切な調整を行い日々訓練することによって、少なからず語音明瞭度が改善する場合もありますが、基本的に「補聴器を使えば言葉がはっきり聴こえる」というのは大きな間違いです。補聴器の限界を知った上で購入しなければ、“期待していた効果が全く得られない”ということにもなりかねません。

最近、補聴器について勘違いされている方も多く見受けられます。補聴器にできること・できないことを必ず確認し、納得した上で補聴器を購入しましょう。

また、「最近聴こえが悪くなった」と感じた場合は、治療によって改善する場合もあります。まずは耳鼻咽喉科で相談し、その後医師の指示に従って補聴器を検討してください。